カリフォルニアスタイルの内装デザインのポイントを解説

アメリカ西海岸の爽やかで開放感あふれる雰囲気のインスピレーションを受けた「カリフォルニアスタイル」をご存じでしょうか。アメリカンスタイルの一つで、おしゃれな海岸デザインです。空間デザインや素材にこだわってつくられるカリフォルニアスタイルは、他にはない開放感と居心地のよさを体感できます。
本記事では、カリフォルニアスタイルの空間にする際に意識したいポイントや、取り入れたいインテリアについて紹介します。アメリカ西海岸の雰囲気が好きな方は、ぜひ参考にしてください。
カリフォルニアスタイルとは?
カリフォルニアスタイルとは、アメリカ西海岸の明るく開放的なビーチリゾート地をイメージさせる外観・内装デザインのことです。「西海岸スタイル」「ビーチスタイル」と呼ばれることもあり、まるで海辺に家があるような雰囲気を演出します。
カリフォルニアといえば透き通った青い空と白い波が象徴的なので、これらの要素を取り入れるのがポイントです。さらにレッドシダーなどの天然素材でぬくもりをプラスしたり、外壁には伝統的なラップサイディングを採用したりして、カリフォルニアスタイルをデザインします。自然と調和しながらくつろぐ空間が生まれるので、日本の街並みにもマッチするインテリアスタイルです。
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カリフォルニアスタイルで意識したい空間
カリフォルニアスタイルを手がける上で意識したいのは、何といっても開放感です。勾配天井や吹き抜けをつくったり間仕切りを失くしたりして、開放感を得られる空間づくりをしましょう。ここでは、開放感を演出するのに欠かせないデザインのポイントを紹介します。
勾配天井
開放感を演出するなら、勾配天井を取り入れてみましょう。勾配天井とは、屋根の傾斜にあわせてつくられる天井のことです。フラットな天井よりも天井が高くなるので、必然的に開放感を得られます。デザイン性も高まり、ディテールまでこだわった空間になるでしょう。
天井が高くなったぶん、高い位置に窓を付けられるようになるので、日差しを取り込みやすくなるのも勾配天井の魅力です。たっぷり日差しの入る空間になれば、日中は照明がなくても明るい空間になります。勾配天井にすると天井裏に隠すことの多い梁がでてきますが、あえて梁を見せるのもおしゃれなデザインです。
吹き抜け
カリフォルニアスタイルでは、開放感を演出するために吹き抜けをつくるのも効果的です。とくに家族が集まることの多いリビングは、意識して吹き抜けをつくるのがよいでしょう。ただリビングダイニングの面積を広くとるのではなく、広く見える工夫を取り入れることも大切です。
ただし、吹き抜けをつくると冷暖房の効率が悪くなってしまうこともあります。暖かい空気は上へ行き、冷たい空気は下へ行ってしまうので、空気をかき混ぜてくれるシーリングファンをつけるのがおすすめです。機能性が上がるだけではなく、デザイン性もアップして吹き抜けがおしゃれになります。
天窓・開口部
吹き抜けに天窓をつくったりリビングダイニングに大きな窓をつくったりするのも、カリフォルニアスタイルをデザインする上で取り入れたい要素の一つです。カリフォルニアスタイルでは開放感に重きを置いているので、積極的に窓をつくるようにしています。
また星が見える立地に家を建てると、天窓から美しい星空が見えるかもしれません。アメリカ西海岸は、美しい星空が見えるスポットとしても有名です。立地や窓の位置までこだわれば、日本にいながらでもアメリカの西海岸を感じられるでしょう。
間仕切りを失くす
なるべく間仕切りを失くしてリビングダイニングに開放感をもたらすのも、カリフォルニアスタイルの特徴です。間仕切りを失くすことで視界が広がり、限られた空間でも広く感じられるようになります。窓から入る光が部屋の隅々まで届きやすくなるのも、間仕切りを失くすメリットの一つです。
どうしても間仕切りを設置したい場合は、格子壁やオープンラックなど抜け感のあるデザインを選んでみてはいかがでしょう。空間をゆるく区切りながらも、圧迫感のない演出ができます。
カバードポーチ
カリフォルニアスタイルでは、外観にカバードポーチを設けるのが定番です。カバードポーチとは、屋根に覆われた玄関ポーチやデッキのことで、リビング続きにつくられます。カバードポーチの床はウッドデッキ仕上げがほとんどです。リビングのフローリングと同じ方向につくるとつながりが生まれ、リビングがより広く見える効果も得られます。
カバードポーチはカリフォルニアスタイルの外観を構成する要素の一つですが、暮らしを豊かにするスペースでもあります。たとえば、雨の日は子どもの遊び場になったりロッキングチェアを置いて読書をしたりと、有意義に過ごせるのも魅力です。
パントリー
カリフォルニアスタイルのキッチンは、広々としている特徴があります。カップボードだけでは収納量が足りないことも多く、パントリーを設けているのが一般的です。キッチン空間が広いとパントリーをつくっても狭く感じないので、カリフォルニアスタイルではぜひ取り入れましょう。
パントリーに食材や食器、ストック用品を収納すると、キッチンのワークトップの上に余計なものを置かなくてすみます。キッチンがごちゃごちゃしていると開放感あふれる美観が損なわれ、カリフォルニアスタイルらしさが下がってしまいます。大容量のパントリーをつくって、すっきり片付いたキッチン空間を維持しましょう。
カリフォルニアデザインで取り入れたいインテリア
ここでは、カリフォルニアデザインで取り入れたいインテリアを4つ紹介します。どれもカリフォルニアスタイルを構成する大切なインテリアなので、意識して取り入れていきましょう。
ヘリンボーンの壁
カリフォルニアスタイルの壁には、アクセントにヘリンボーン模様が採用されていることがほとんどです。ヘリンボーンは素材の色味や質感によって表情が変わる、ユニークでぬくもりのある模様です。
ヘリンボーンの壁は、家の中心となるリビングダイニングに取り入れるのがおすすめです。ソファやテレビボードの背面に取り入れると、空間のアクセントになります。吹き抜けの壁に取り入れれば、ダイナミックな印象に仕上がるでしょう。
ヘリンボーンの壁に間接照明を仕込んで照らしたり、アートパネルを飾ってスポットライトで照らしたりすれば、日中とは異なる表情を見せてくれます。
キッチンのタイル
カリフォルニアスタイルでは、キッチン空間にヴィンテージ感をプラスするために、壁や床にタイルを取り入れるのが定番です。タイルは防水性や耐熱性に優れており、なかには脱臭効果があるものもあるので、キッチン空間に向いているといえます。
カリフォルニアスタイルのキッチン壁には、モロッカンやモザイクタイルがよく似合います。床にはコットセメント調のタイルが馴染むでしょう。タイルでも柄にこだわればヴィンテージ感を演出できます。色や柄、機能性にこだわって、キッチン空間のアクセントに取り入れましょう。
白・青を基調色とした大型の家具
カリフォルニアスタイルといえば、広い海や空を連想させる青や白がテーマカラーになります。そのため、家具の色は青や白をメインにしてまとめるのがポイントです。ソファやベッド、小物類も意識して青や白で統一してみましょう。
青や白は爽やかな色なので、空間に馴染みやすくて悪目立ちしません。木材やタイルといった素材との相性も抜群なので、リビングダイニングだけではなく、外壁や水まわりにも取り入れやすい色です。紺色や藍色をプラスするために、デニム素材のクッションカバーやラグをコーディネートするのもよいでしょう。
ヴィンテージの木材家具
カリフォルニアスタイルな家にするなら、ヴィンテージ感を漂わせることも大切です。ナチュラルなヴィンテージ感を演出するためには、ツヤのある木目や高級感よりも、使い込まれた木材を使った家具選びが重要になってきます。家具を選ぶときは、ヴィンテージ感のあるダイニングテーブルやチェア、棚などをチョイスしましょう。
無垢材を使った家具だと、時間が経つにつれて変色や変形が伴うので、味のある家具に変化してくれます。キラキラとした美しい見た目を追求せず、素材が生み出す奥ゆかしさに目を向けて木材家具を選ぶことがポイントです。
海辺を連想させるカリフォルニアスタイルの家づくり
今回は、カリフォルニアスタイルについて紹介しました。
カリフォルニアスタイルは、アメリカ西海岸が発祥のインテリアスタイルで、海辺での暮らしを想像させるような佇まいが特徴です。青と白を基調にして外観や内装、家具などをコーディネートします。カリフォルニアスタイルを手がける上で最も重要なのは、開放感を演出することです。勾配天井を採用したり間仕切りを失くしたりして、開放感たっぷりの空間をデザインしましょう。
PIECE STYLEでは、埼玉を中心にカリフォルニアスタイルを含むアメリカンスタイルの家づくりを手がけています。西海岸の雰囲気が好きだったりアメリカンスタイルの家を建てたかったりする方は、ぜひ一度ご相談ください。お客様のイメージをカタチにするお手伝いをいたします。