ブルックリンスタイルを構成するポイントを徹底解説
海外ドラマや映画の舞台になることも多いブルックリンは、ニューヨークのホットな若者が集う街の代表です。
そんなブルックリンには、特徴的な街並みがもとになったインテリアデザインがあります。
そこで今回は、誰もが真似できるブルックリンスタイルを解説します。
この記事を最後まで読んでいただければ、都会的な雰囲気を取り入れた、自分だけの特別な空間を作り上げることができるでしょう。
ブルックリンスタイルとは
ブルックリンスタイルとは、アメリカ合衆国のニューヨークにあるブルックリンの街をイメージしたインテリアです。
レンガタイルが施された壁に、素材感たっぷりの古木などを合わせて、ブラウンやブラックといったダークカラーでお部屋の印象をまとめるのが特徴です。
どことなく漂うヴィンテージ感が、クールで無骨な印象を与えます。
日本でも、おしゃれなカフェやジムでこの内装が多く取り入れられています。
ブルックリンってどんな街?
ブルックリンは、ニューヨークの高層ビルが立ち並ぶ中心地、マンハッタンに近い地区です。
もともと工業地帯だったブルックリンは、治安の良いエリアとは言えませんでした。
しかし、ニューヨークの家賃高騰にともない、1990年代後半にマンハッタンから若いアーティストの卵などが移り住むと、一気に独自のカルチャーが形成されていきます。
移り住んだ若者たちは、倉庫や廃業した工場、古びたアパートなどのリノベーションを行いました。
その結果、ここ30年ほどで、個性的なカフェやショップが軒を並べる、クリエイティブな街として生まれ変わったのです。
現在でも活気溢れるブルックリンは、おしゃれな若者が集い、新しいカルチャーが生まれる街の一つです。
ブルックリンスタイルの特徴
スタイリッシュなブルックリンスタイルを構成するには、押さえるべきポイントがいくつかあります。
項目に分けて、次項から詳しく解説します。
コンクリート打ちっぱなし&配管むき出しの内装
打ちっぱなしのコンクリートの内装から、配線や天井のダクトをむき出しにすることで、工場をリノベーションしたような、ブルックリンスタイル特有の雰囲気が生まれます。
電気の配線もむき出しなので、コンセントやスイッチのボックスを壁に埋め込むことはせず、ひとつのインテリアとしています。
このように、ブルックリンスタイルは、倉庫や工場をベースに作られた居住空間をイメージさせる、インダストリアルな空間がデザインの基本です。
居住性を感じさせないようなラフな印象が、クールなうえにカジュアルな印象を生み出しているのです。
ヴィンテージ家具
ヴィンテージの家具は、ブルックリンスタイルを構成するうえで、もっともしっくりくるアイテムなのではないでしょうか?
ブルックリンスタイルの根底には、古いものを生かす精神があります。
これに倣って、ヴィンテージ家具を上手に取り入れていきましょう。
特に大事なポイントが、「木材」「レザー」「ブラックアイアン」の3点です。
大型の家具であるレザーソファといった、定番アイテムから取り入れるのが、ブルックリンスタイルへの近道かもしれません。
また、すべてが木材の家具よりも、取っ手や脚の一部がアイアン素材であるほうが、ブラックがアクセントになり、空間が締まります。
ダークカラー
明度の低いダークカラーは、ブルックリンスタイルを構成するうえで欠かせません。
特にヴィンテージ家具に合うのは、以下の色です。
- ブラック
- ダークグレー
- 赤みを帯びたブラウン
- 濃いブラウン
いずれも、倉庫や街並みのレンガ、古木を連想させるカラーとして使用されます。
ほかの色を使用する場合も、明度や彩度を低くしてインテリアをまとめると、お部屋全体に統一感が出ます。
レンガ&タイル
ブルックリンの街並みには、古いレンガ調のアパートが数多くあります。
この雰囲気を再現するために、お部屋の内壁にレンガを使用するのがブルックリンスタイルのポイントです。
とはいっても、本物の赤茶のレンガを積み上げることはなく、レンガのタイルを用いることがほとんどです。
壁にタイルを貼るのが難しい場合は、レンガがプリントされている壁紙を用いるとよいでしょう。
原状回復の際に剥がせるレンガ風の壁紙もあるので、賃貸でブルックリンスタイルに挑戦したい方にもおすすめです。
さらに、キッチンや洗面所といった水回りにタイルを合わせるのが、王道のブルックリンスタイルです。
ここで言うタイルは、主に長方形の白いタイルを指し、ニューヨークの地下鉄の駅構内で初めて使われたことから、「サブウェイスタイル」とよばれています。
白いタイルは、空間を明るくモダンにしてくれますし、反対に黒やグレーのタイルを用いれば、さらにダークでクールな印象に仕上がります。
無骨な質感
無骨でマットな質感のデザインが放つ重厚感は、ブルックリンスタイルの真骨頂と言えます。
特に、窓枠をはじめとした金属部分に、光沢のないマットなスチールを取り入れるのが最適です。
また、室内の間仕切りに黒い枠を使用すれば、倉庫内の事務室のような内装を実現できます。
木材を取り入れる場合も明るい木材ではなく、古木をイメージさせるような濃いカラーのものを選択してみてください。
色だけでなく、木材にあえて傷をつけたエイジング加工や、表面の仕上げが荒いアンティーク感などにもこだわれば、ワンランク上のインテリアを目指せます。
開放的な間取り
開放的な間取りは、ブルックリンスタイルの大きな特徴です。
間取りをあまり仕切らずに、光が入る空間を構築できるとベストです。
以下に間取りの具体例を挙げます。
- 吹き抜け天井にする
- 天井を高くする
- LDKを区切らない
吹き抜け天井にすることで、空間が大きくなり、多くの光を取り入れられます。
「2階部分のスペースが狭くなるのはちょっと……」という方は、天井を高くするだけでもよいでしょう。
LDKも区切らずに一体化すれば、遮るものが少なくなり、空間を広く見せることができます。
観葉植物
観葉植物を取り入れることによって、インダストリアルで無造作な空間に、有機的な温かさをプラスできます。
ブルックリンスタイルは、完全なインダストリアルスタイルと異なり、無機質なデザインにオーガニックの要素を取り入れるのがポイントです。
以下のような特徴を持つ植物であれば、お部屋にマッチします。
- 葉が大きい
- 緑が濃い
- 存在感がある
代表的なのは、「モンステラ」「カシワバゴムノキ」「フィカス・ベンガレンシス」でしょう。
これらの植物に、木目調やダークカラーの鉢カバーをコーディネートするのが、ブルックリンスタイルにぴったりです。
植物を吊るすハンギングタイプなら、お部屋のスペースを大きく取りませんし、目線が自然と上に向くのでお部屋が広く見えますよ。
どちらも置いて、バランス良くデザインするのがおすすめです。
植物のお世話が苦手な方でも、フェイクグリーンという手があるので、取り入れてみてはいかがでしょうか?
アートやポートレート
ブルックリンは、アーティストやクリエイターが集う個性的なエリアです。
そのため、アートやポートレートといったアイテムはブルックリンスタイルに欠かせません。
英字のタイポグラフィのような現代アートを筆頭に、アート感の強い小物や雑貨を置くと、空間がまとまり統一感が生まれます。
カフェにあるようなチョークアートが施されたボードをさりげなく置いても、雰囲気が出るでしょう。
ブルックリンスタイルはどんな層に人気なのか
ブルックリンスタイルは、以下のような方々に支持されています。
- 都会のスタイリッシュでクールなインテリアが好きな方
- アメリカの東海岸のような、都会的でモダンな雰囲気が好みな方
- 自身もファッションやアートに興味がある、クリエイティブな方
このような方々にとって、ブルックリンスタイルがお気に入りの空間になることは間違いないでしょう。
ブルックリンスタイルのインテリアの事例
ここからは、ブルックリンスタイルを取り入れたインテリアを具体的に紹介します。
レザーのソファと濃いウッドのインテリアの組み合わせが印象的なお部屋です。
開放感のある吹き抜けリビングの階段には、ブラックなスチールの手すりを使用し、スタイリッシュな印象を与えます。
開放感がありながらもクールでシックな空間に仕上がっています。
こちらは、レンガタイルの壁や大きく取った窓が目を引く李文具です。
渋いカラーのチェアやレンガタイルで落ち着いた雰囲気を出しつつ、重くなり過ぎない暖かな空間を作り出しています。
アートも散りばめており、上品さの中にもアクセントがプラスされたインテリアと言えます。
ブルックリンスタイルを取り入れて、モダンでスタイリッシュなインテリアをデザインしてみよう
この記事では、ブルックリンスタイルを紐解いて、デザインのポイントを徹底解説しました。
ブルックリンスタイルを構成する要素はいくつかありましたが、総じて言えるのは、クールな雰囲気を作るにはどれも欠かせないということです。
すべてを一新するのが難しいのであれば、ブルックリンスタイルを感じられる小物や雑貨を、少しずつ取り入れていくのをおすすめします。
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