公開日 2024.03.08 更新日 2024.03.27

カントリースタイルの特徴と取り入れる際のポイントを解説

温かみのあるお部屋は、居心地が良く、いつ何時でも帰りたくなる場所であるものです。
カントリースタイルのインテリアデザインなら、そんな環境をご自宅に作り上げることができます。

 

そこで本記事では、古き良きカントリースタイルを徹底解説します。
最後まで読んでいただければ、カントリースタイルの特徴を知ることができるので、お部屋作りの参考にしてください。

カントリースタイルとは

カントリースタイルとは、ぬくもりがあって素朴な、アメリカの郊外をイメージさせるようなインテリアを指します。

 

英語の「カントリー」の意味は「田舎」ですので、のどかな田舎に佇む古民家のような、自然に囲まれた伝統的な暮らしをイメージすると良いでしょう。

カントリースタイルの特徴と種類

カントリースタイルでは、やわらかくて温かみのある素朴な風合いの家具を使用します。
特に、明るい色合いのパイン素材を中心とした木材家具がよく使われており、それらにリネンやコットンなどのファブリックを合わせるのが定番です。

 

カントリースタイルとひと口に言っても、その様式は多種多様です。
独自の進化を遂げた各国のカントリースタイルを、3つに分けて詳しく解説します。

アメリカンカントリー

アメリカンカントリーは、アメリカの開拓時代に起源があるログハウスがベースとなったインテリアスタイルです。
ネイティブアメリカンの文化と、ヨーロッパからの移民によって持ち込まれた文化がミックスされているので、とてもバラエティー豊かです。

 

ぬくもりのあるパイン素材の木材をベースに、ネイティブアメリカンをモチーフにしたカラフルな柄物などを合わせると、ぐっとアメリカンカントリーらしさが際立ち、目を引きます。
温かさのなかにも明るさがある、ハンドメイドのような風合いが特徴です。

ブリティッシュカントリー

ブリティッシュカントリーの特徴は、落ち着きのある格式高いインテリアである点でしょう。
前項のアメリカンカントリーがカジュアルなのに対して、ブリティッシュカントリーには重厚感があり、シックでエレガントな印象が強いのがポイントです。

 

ブリティッシュカントリーでは、色の濃い深みのある色調の木材が好まれます。
特に、こげ茶や黒を用いると、落ち着いた雰囲気で上品にまとめることができます。

フレンチカントリー

3つのなかでもっともカジュアルでキュートなのが、フレンチカントリーです。
フランス南部の農家風の様式を指し、「プロヴァンススタイル」ともよばれます。
宮殿のお姫様のお部屋のような風合いをイメージしてもらうと、ぴったりかもしれません。

 

ホワイトオークや生成りといった白をベースに、フランスのアンティーク雑貨や小物をふんだんに用いたインテリアが、優しくガーリーな雰囲気を醸し出します。
クッションやカーテン、ソファなどのファブリックには、花やフリル、動物などがモチーフの柄があしらわれ、フェミニンな印象を与えてくれます。

カントリースタイルを構成するポイント

カントリースタイルを構成するには、色調や素材が重要になるので、次項から詳しく解説します。

ポイント①色味は「白」「茶色」「ペールカラー」

温かみやぬくもりが大切なカントリースタイルでは、白と茶色がキーカラーになります。
壁紙が白色で、床が無垢な木材であればなお理想的です。

 

ただし、注意しなければならないのが、白い家具や雑貨の使い過ぎです。
白はお部屋を明るくし、清潔な印象を与える一方で、多すぎると殺風景になり、ぬくもりがあまり感じられなくなってしまいます。
ぬくもりを感じられるお部屋が、カントリースタイルを構成するうえでの重要なポイントですので、これでは元も子もありません。
白い家具を取り入れる場合は、少しくすんだような色調を選択するのがおすすめです。

 

また、インテリアの差し色は、ブルーやベージュといったペールトーンを使用してください。
ぬくもり感が増して、カントリースタイルがより一層際立ちます。

ポイント②基本の素材は木材

どのカントリースタイルでも、家具のベースは木材です。
そのなかでも、アメリカンカントリーはパイン材やオーク材、ブリティッシュカントリーは、ウォールナット材、フレンチカントリーはメープル材やパイン材と相性が良いです。

 

目指したいカントリースタイルの木材を取り入れれば、その雰囲気をさらに引き出すことができるでしょう。

 

木で作られ、オイルで仕上げられる家具は、修理されながら何十年と使われ、受け継がれてきました。
使い込むほどに愛着が増すカントリー家具には、現代に至るまで人の心を和ませ、惹きつける魅力があるのです。

ポイント③植物

カントリースタイルに欠かせないのが、植物です。
室内に観葉植物があることによって、緑が白や茶色と調和し、ぬくもりを生み出します。

 

特にカントリースタイルには、自然を感じられる大きな葉を持つ植物が似合います。
ウンベラータやベンジャミンといった植物に、バスケットなどの天然素材の鉢カバーを合わせれば、カントリースタイルにマッチするのでおすすめです。

 

また、古めかしさや素朴さが特徴のカントリースタイルに、ドライフラワーを合わせるのもよいでしょう。
ベージュやブラウンを選べば、生花よりも色調が主張しすぎず、全体のバランスが取れ、ナチュラルに可愛らしい雰囲気にしてくれます。

賃貸でカントリースタイルを実現する際のコツ

持ち家であれば、設計の段階から床の素材や壁紙をカントリースタイルにカスタマイズできますが、賃貸だと原状回復の手間を考えて躊躇してしまう方も多いでしょう。
しかし現在では、賃貸でもDIY可能なさまざまな商品が販売されています。

 

ここからは、賃貸でもできるカントリースタイルを実現するコツをご紹介します。

リメイクシート

賃貸で多く用いられるリメイクシートとは、貼って剥がせる大判シートのことです。
壁の一部の色を変えたり、キッチンの壁に貼ったりすることによって、お部屋の雰囲気を大きく変えることができます。

 

剥がしても糊が残らないタイプや、耐熱・防水の機能付きなど、さまざまな商品が販売されています。
自宅のどこにリメイクシートを使用するかによって、用途別に商品を選ぶのが最適です。

クッションフロア・フローリングシート

床の色が、イメージしているインテリアと合わない場合や、フローリングではない場合に活躍するのが、クッションフロアやフローリングシートです。

 

クッションフロアは床に貼る必要がありますが、あらかじめマスキングテープを貼った上から両面テープを用いれば、剥がす際に床に糊が残りません。

 

フローリングシートは、あらかじめ糊がついているものが多いですが、原状回復の際に床に糊が残らないよう、必ず剥がせるタイプを使用してください。
最近では、糊を必要としない吸着タイプや、貼らずにはめ込むタイプのフローリングシートも発売されていますので、どうしても原状回復が不安な方はこれらを検討しましょう。

 

「なんだかインテリアにまとまりがない……」と感じた際は、床の色を変えて、お部屋の印象を一新するのがおすすめです。

穴が目立たないピンやフック

賃貸だからと、壁に穴を開けるのを躊躇する方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方には、原状回復の容易な、穴が目立たないピンやフックの使用をおすすめします。

 

画鋲よりも小さい穴を複数個開け、ウォールシェルフを固定していく方法が一般的です。
メーカーや種類によってピンの太さや固定方法が異なってくるので、事前に必ず確認し、賃貸に適したものを選んでください。

カントリースタイルはこんな方におすすめ

カントリースタイルは、ほっとするような温かみのあるお部屋が好きな方に向いています。
白や茶色をベースカラーとし、木材をたくさん使用していることから、どこか懐かしいぬくもりのある印象を与えてくれます。
洋風の素朴な雰囲気が好きな方や、海外の田舎の雰囲気が好きな方にはぴったりです。

 

また、童話の世界に憧れている方や、格式高い英国風インテリアが好きな方も、カントリースタイルで再現することができますから、チャレンジしてみてくださいね。

カントリースタイルで失敗しないために

カントリースタイルの部屋を作り上げる際には、いくつかの注意点があります。
想像と違う部屋にならないためにも、ぜひ参考になさってください。

部屋に色を取り入れすぎない

カントリースタイルの一番の良さは、木の温かみを感じられる素朴さです。

部屋に色を取り入れすぎると、その雰囲気が壊れてしまうので、色を揃えることをおすすめします。
ビビットカラーやカラフルな色使いを避けることで、より素朴な雰囲気を出すことができます。

なお、質感や素材など、統一感を揃えれば、カラフルな色味でもカントリースタイルを作り上げることは可能です。

異なるテイストを取り入れすぎない

ひと口にカントリースタイルと言っても、多種多様な様式があり、それぞれテイストも異なります。
すべてのテイストを取り入れると、部屋の雰囲気が乱れて、統一感も失ってしまいます。

統一感のあるカントリースタイルを生み出すには、インテリア選びの段階から、様式を決めておくのが賢明です。

物を置きすぎない

カントリースタイルを仕上げるにあたって、小物選びはこだわりたいですよね。

しかし、小物が多すぎると、かえって雑然とした印象になることがあります。
生活の動線にも影響してくるので、置く小物は厳選したうえで、量が多くなりすぎないように意識してみてください。

カントリースタイルの特徴を押さえて、ぬくもりのある空間をデザインしよう

今回の記事では、カントリースタイルの特徴や、インテリアで取り入れる際のポイントを解説しました。

 

カントリースタイルでは、木材の家具をベースにさまざまな要素を組み合わせて、ぬくもりのある空間を生み出しています。
賃貸物件でも、原状回復さえできれば、壁紙や床の材質を変えることでカントリースタイルを実現することができますから、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

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